ソクラテスのプロフィール
生誕:紀元前470年-紀元前399年(71歳)/出身:アテナイ Alopece Deme/アテナイ出身の古代ギリシアの哲学者/研究分野:認識論、倫理学、目的論/主な概念:社会のアブ、ソクラテスの対話、ソクラテスの主知主義、ソクラテスのアイロニー、ソクラテス式問答法、ソクラテスのパラドックス、ソクラテスの疑問
おすすめのソクラテス本
①「真実・真価」に関するソクラテス名言11
何人も本意から悪人たるものなし
「ただ単に悪い事をしたいから悪いことをする」
勉学は光であり、無学は闇である
「頭の良さ」というのは「認識が出来るかどうか」
賢者は複雑なことをシンプルに考える
人が悩む時に困ってしまうのは、大抵、
生きるために食べよ、食べるために生きるな
食べるというのは欲求の解消でもあります。
真の賢者は己の愚を知る者なり
多角的なモノの見方が出来る人は賢いと言えます。「
一番小さなことでも満足できる人が一番裕福
この名言は、幸福や豊かさは、物質的な富や外部の状況によってではなく、内面から生まれるという考え方を反映しています。例えば、一皿100円の回転寿司で満足できる人は、たった1,000円でもそれなりに満足出来ますが、普段から良いお寿司を食べて、舌が肥えてしまっている人は1,000円では満足できません。このように、同じ1,000円でも「幸せの量」は違ってきます。1,000円で幸せになれる人は財産が減りにくく、1,000円で満足できない人が幸せになるには、お金がかかります。決して、お金持ちがイコール裕福というわけではありません。幸せになる近道は心を裕福にする事かもしれませんね。
悪法もまた法なり
法律や規則が不道徳であっても、それが法律である以上、遵守しなければならないという考えを表しています。法の妥当性は、その道徳的な正当性や合理性に基づくべきですが、実際にはそうでない場合もあります。
不正を受ける者は、不正を働く者よりも幸福である
不正を受ける側の者は自己の良心に従い、正義を守ることで内面的な満足感や誇りを得ることができます。一方、不正を働く者は他者を欺き、自己の欲望や利益のために倫理的な原則を無視することで、内面的な自尊心や満足感を失う可能性が高いです。また、不正を受ける者は、社会的な信頼や尊敬を得ることもできます。彼らの行動は、他の人々に善良な行いの模範を示し、社会全体の道徳的な基盤を強化する一助となります。一方、不正を働く者は社会から排除される可能性があり、その行動は信頼や尊敬を失う結果となるでしょう。短期的な利益と長期的な利益、信頼、成長・・・何が幸せか、よく考えましょう。
唯一の善は知識であり、唯一の悪は無知である
「唯一の善は知識である」という部分は、知識が人間の善性や幸福に不可欠であることを強調しています。知識を持つことで、人々は自分自身や他者、そして世界について深く理解し、より良い判断を下すことができます。それによって、人生の目的や意味を見出し、充実した人生を送ることができます。一方、「唯一の悪は無知である」という部分は、無知が人間の行動や判断に悪影響を与えることを指摘しています。無知の状態では、人々は自らの無知を認識せず、間違った信念や行動を続ける可能性が高くなります。このことが、人々の不幸や混乱の原因になると考えられます。お金や人間関係、名声と違い、知識はいくら沢山持っていても、良い事しかありません。
②「生き方」に関するソクラテスの名言11
われはアテネ人にあらず、ギリシア人にあらずして世界市民なり
父母に恩を感じないなら、汝の友となる者はいない
繁栄している時には過度の喜びを避け、逆境にある時には過度の落ち込みを避けなさい
幼にして謙遜なれ。弱にして温和なれ、壮にして公正なれ。老いては慎重なれ。
この名言は、人生のさまざまな段階での賢明な生き方を示しています。幼い時期は、学びと成長が大切です。そんな幼い時期に謙虚であることは、学びと成長がしやすくなり、良い結果をもたらします。弱い時に温和であること、この姿勢は、対立や紛争を避け、相互理解と協力を促進します。お金が無く、将来が不安な時期・人って、怒りやすくなり、トラブルが増えますよね。また、温和な態度は、人々を結びつけ、共通の利益を追求するための基盤を作ります。人と関わる事で、弱い時期から脱する可能性も高くなるでしょう。「壮年期に公正であること」、人生の間で最も活動的になるこの時期は、活動的であるからこそ、社会的に正しい事を行う事が求められます。そして、老年期には慎重であることが求められます。歳を重ねると、人生経験が多くなる事から、「自分が正しい!」と思い込み、いわゆる「老害」になってしまう人がいます。頭が凝り固まっているからこそ、大きな間違いを起こしやすいので、慎重な行動が求められます。
良心は、富ばかりでなく、望まれるもの全てを、個人にも国家にももたらす
多くの財産があるからといっても、その人が良い人になるかどうかは関係がありません。性格の悪い金持ちって沢山いますよね。しかし、良い人には人が集まり、お金が集まり、幸せが集まるという構造があります。誰だって悪人と関わりたくないですし、悪人にお金を払いたくないですし、悪人が幸せになって欲しいなんて思わないですよね。もしあなたが幸せになりたくて、長期的に動く覚悟があるのであれば、目先のお金に惑わされる事なく、いかに良心を身につけるかを考える方が良いでしょう。
魂なき生活は人間に値する生活にあらず
徳、つまり社会通念上良いとされる事、についての議論を重ねることによって、真価の探究をする事ができ、それが人間に最大の幸福をもたらします。何が徳か、何が幸せかを理解、設定できない状態では、幸せにはなれませんよね。「魂なき生活」というのは、「ただ肉体的な欲求や快楽を追求するだけの生活」を指しています。このような生活は、欲求に操られているだけという事で、人間にふさわしい生活とは言えません。人間の存在は物質的な面だけではなく、精神的な豊かさや徳の追求も含まれます。徳について日々考え、議論することは、あなたの成長と幸福にとって必要不可欠な要素です。考える事が出来る「人間」として生きる事を忘れてはいけません。
ねたみは魂の腐敗である
ねたみとは、他者の成功や幸福に嫉妬する感情で、ねたみは自己成長や心の健康に悪影響を及ぼします。「魂の腐敗」と表現されているのは、ねたみが心の浄化を妨げるからでしょう。さらに、ねたみは他者との関係にも悪影響を及ぼします。ねたみが支配的な感情となると、人は他者とのつながりや共感を失い、孤立感や不満を抱くことがあります。したがって、ねたみは個人の心のみならず、社会全体の健康にも影響を及ぼします。ねたみは、悪影響をもたらすばかりで良い影響はありません。他人の成功を妬むのではなく、自己実現のための目標にしたり、参考にする、という姿勢にしましょう。健全に生きるのです。
己の魂を善くする事に努めないのを恥とは思わないのか
財産や名誉は自身の欲求を満足させるのに、有効です。しかし、財産や名誉を獲得するには、少なからず、誰かの利益を奪い、誰かを騙し、誰かを踏み台にして、のし上がる事という構造も必要になります。どれだけ正直に真っ直ぐやってもそのような良くない事をしてしまうなら、己の魂が腐らないように努力をしなければ、人が人でなくなります。ましてや、大勢に多大な悪影響を及ぼすビジネスをするのは、自分自身の魂を自ら腐らせるようなものです。財産を得る事にのみ固執していると、短期的な利益は得られるかもしれません。しかし、自身の正義感や周囲の評価を失うと、長続きせず、長期的には損してしまうでしょう。稼げればそれで良いのか?よく考えてみましょう。
人間の美徳はすべてその実践と経験によっておのずと増え、強まる
美徳とは、「道徳にかなった立派な行い」の事。で、道徳とは、「善悪をわきまえて行動するための規範」です。つまり、「人間の美徳」を体現するには、「やるべき善い事、やるべきでない悪い事」を理解、判断する事が必要になります。しかし、「良い事、悪い事」というのは非常に判断が難しいです。こういう場合、こういう人にとっては、こういう場面、こういう国(場所)では、などなど、状況によって、「良い、悪い」は変わってきますよね。なので、善い事悪い事というのは、一筋縄ではいきません。しかし、沢山の経験をすればするほどに善悪の判断材料がたまり、正しい見方が出来るようになります。「美徳」なんて言われると、少々難しい感じがしますが、人生を良く、上手く生きていくためには結構大事なポイントなので、一度よく考えてみましょう。
よりよく生きる道を探し続けることが、最高の人生を生きることだ
美味しい料理を作るにも、素敵な彼氏彼女を手に入れるにも、ベストな職場を探すにも試行錯誤が必要です。それと同じように、最高の人生を手に入れる為にも、試行錯誤が必要です。「自分にとってこれが最高の人生だ!」と思っても、実際に手に入れるのは不可能だったり、手に入れたとしても最高じゃなかった、間違っていたなんていう場合もあるでしょう。その度に、「こうしたら最高の人生になるんじゃね?」をトライしていけば、いつかは自分にとっての最高の人生が何か理解でき、手に入れることが出来るでしょう。物事に失敗する人のパターンに「失敗したくない」と思う人がいますが、失敗を経験しないと、成功するのはまず不可能です。最高の人生を手に入れたいのであれば、トライアンドエラーを繰り返しましょう。
③「努力」に関するソクラテスの名言5
本は著者がとても苦労して身に付けたことを、たやすく手に入れさせてくれる
本というのは、著者の数十年分の人生経験が詰まっているので、本を読めば、自分自身で直接経験するよりも、何百倍、何千倍も効率良く教訓を吸収できます。言い換えると、一冊の本を読むには数時間で済むので、数百、数千もの人々の人生経験、深い知識を得る事も現実的に可能です。とはいえ、優秀な人を除いて、普通の人は、知識だけでは、身につかない場合も多いので、実際に経験する事も必要でしょう。
汝自らを知れ
「何か実現したい事がある」でも、「とにかく幸せになりたい」でも、「何をするべきかわからない」でも、全ての希望、悩みにおいて当てはまるのが、「自分を正しく認識する事が大切」です。例えば、世界平和を実現したい、と思ったら、今の自分はどの位置にいて、何が得意で何が苦手なのか、どれくらいの影響力があるのか、を正しく理解するからこそ、正しい戦略をねる事が出来るからこそ、目標を達成出来るハズです。また、「幸せになりたい」も、自分にとって何が幸せなのか、どういう状態なら幸せと言えるのか、など、自分を正しく認識する事は欠かせません。自分を理解しない限り、何事も上手くいきません。
良い本を読まない人は、字の読めない人と等しい
人生を良く生きるには、なるべく沢山のなるべく質の良い情報を手に入れる事、がかなり大きく影響します。知識、情報が多い人は、行動の選択肢が多いので、都度起こる出来事に最善の対応が出来る可能性が高いですが、知識が少ない人は、起こる出来事に対して間違った対応をする確率が高くなりますよね。なので、幸せになるには、良い人生にするには、知識、情報の質や量に大きく左右されます。で、「字の読めない人」は、良い情報を収集できません。という事は、良い人生を送る事ができる可能性は低いと言えます。また、字が読めたとしても、良い本を読まない人も、良い情報が収集出来ないので、良い人生にするのは難しいでしょう。ちなみに、ソクラテス先生が生きていた頃の名言なので、この名言では、「本」に限定されていますが、現代では、ネットでも同じ事が言えるでしょう。とはいえ、本もネットも、良い情報もあれば、質の低い情報もあるので、その見極めができるようになる必要があるでしょう。
世界を動かそうと思ったら、まず自分自身を動かせ
人を動かす、変える、というのは非常に難しいです。人はそれぞれ自分の人生で経験した事の集大成として、あれが正しい、これが正しい、と判断しているので、人は皆、「自分は正しい」と思ってしまうという構造があります。なので、世界、社会という規模で考えても、「これが正しい!」という道徳観から今の状態になっているわけですから、もし世界を動かしたい、変えたいのであれば、人類10万年の成果である「今の正しい」を変える必要があるという事になります。そんな難しい事をするのであれば、説得力を持たせるために自分自身も変える必要がありますよね。例えば、環境に良い行動をしよう、と言っていながら、自分は自動車を使って排気ガスを出し、プラスチックをポイ捨てして海を汚す、なんて事してたら誰もついてこないですよね。子供は親の背中、行動を見て育つように、他人もあなたの行動を見ています。
少量をうまくやる方が、大量にまずくやるよりもよい
ソクラテスは「うまくやる、まずくやる」と言っているので、アウトプットの話をしているのでしょう。大抵の場合、特にアウトプットに関して言えば、「量より質」が正しい場合が多いです。特に現代のような、誰でも簡単にビジネスができる時代は、ライバルが沢山います。それらのライバルに勝つ為には、差別化するためには、質は絶対条件になります。また、質をないがしろにすると、やり直す場合ゼロからやり直す必要がありますが、量を二の次にした場合は、努力が無駄になる事はありません。
④「対人関係」に関するソクラテスの名言3
間違いを指摘してくれる人こそ信頼できる
実は表面上優しい人の本質は、優しくなく、
他人からされたら怒るようなことを人にしてはいけない
小学校の教室にクラス目標として掲示されていそうな教訓ですが、出来ていない大人、結構いますよね。これが出来ない人はいわゆる「モンスター」というレッテルを貼られる事になるでしょう。残念ながら、モンスター的な行動をしてしまう人は、往々にして「自分は悪くない、相手が悪い」と思っている場合が多いでしょうから、なかなか自分で是正する事は難しいように思います。なので、そんなバカたちを是正しようとは思わないのが、賢明です。あなた自身が「他人からされたら怒るようなことをしないようにする」のは、もちろんですが、もしされた場合の、納得の仕方を考えておくと良いでしょう。
嘘はいつまでも続かない
ひとつ嘘をつくと、その嘘に整合性を与えるために、①嘘をおぼえておく②新たな嘘をつく、という2つの条件が必要になります。嘘をつき続けて、これを延々と繰り返すと、嘘だらけになり、終いには人の記憶には限界があるので、嘘を覚えきれなくなり、その嘘はバレてしまいます。世の中には、良い嘘、悪い嘘がありますが、たとえ良い嘘だとしても、それなりの覚悟が必要になります。